『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー
できなかった
「歌笑、今日なにしたい?」
「んー…走ってる杉山見たいな」
ちょっと違う答え期待してた
歌笑は、キスしたくない?
キスとか…
キスとか…
それから…
「走ってるオレ?
昨日も走ったし…
じゃあやっぱり、サボれないな…」
「サボんないでよ」
「じゃあ午後から自主練するから
歌笑も一緒に来てよ
午後からなら誰もいないし…」
「え、いいの?
杉山がいつも練習してる所
見てみたい」
「じゃあもぉ少し…こーしてたい」
歌笑を思いっきり抱きしめた
「杉山…苦しいよ…」
今日はまた
杉山なんだ
昨日
颯、好きって言ってくれたよね?
「歌笑ー、好き…好きすぎる…」
「杉山…くすぐったいよ…」
別にしなくても
前よりも歌笑と深く繋がってる気がした
「あー…幸せだな…オレ」
「杉山、なんか変わったね」
歌笑がオレの腕の中で笑った
「うん、変わったかも…」
オレって
こんなに歌笑が好きだったっけ?