『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー
「目覚まし掛けなくても起きれるかな?」
ベッドの上で
歌笑の声が弾んだ
「歌笑、張り切ってるね」
「当たり前じゃん!張り切るよ
彼氏とデートだから…」
かわいいね
無邪気
「杉山…」
歌笑がオレに抱きついてきた
え…
しないのに甘えるのズルくね?
それとも
していいよ♡ってこと?
オレも歌笑を抱きしめた
歌笑が香る
ドクン…
「おやすみ…杉山…」
なんだよ
期待させんな
「うん…おやすみ…」
歌笑はオレの胸で目を閉じた
今日はこの体勢で寝るんだ
「歌笑、うつ伏せじゃなくていいの?」
「うん…杉山がいい…」
かわいい
歌笑の髪を撫でた
歌笑の好きなやつ
そしたら…
したくならない?
「杉山…好き…」
「うん…オレも…」
ドクン…
スー…スー…スー…
え?
もぉ寝てる?
ホント、なんだよ
期待させ過ぎ
まぁ…
かわいいから
許す
はー…
今日も終わってしまった