『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー

フワフワしてて

ヒラヒラしてて

今日の歌笑かわいすぎて

直視できない



髪もなんかかわいくしてるし

早く起きてひとりでセットしてたのかな?



女の子のいい匂いするし



カツ…カツ…カツ…カツ…



女の子の靴履いてる



「杉山、今日は走って行かないの?」



「歌笑、靴それだし…」



「あー、そっか…ごめん
また杉山と走りたいな…」



「うん、また今度ね
今日はゆっくり歩いてこ」



手を出したら

歌笑が小走りにオレの手を掴んだ



だんだん自然とこんなふうにできてきて

当たり前になって

歌笑がいなきゃダメになって



今日泊まったら

歌笑

帰っちゃうな



オレ

ひとりで生きていけるかな



「人いっぱいいるね」



「うん
今日は少ない方かな…」



「へー…杉山は、もぉ慣れた?」



「うん、だいぶ…」



「杉山だんだんこっちの人になるんだね」



ん?

歌笑?

歌笑も寂しい?

オレと一緒にいれないこと



気を取り直して

今日は楽しもう



「どっちから行く?
動物園と観覧車」



「んー…どっちがいいかな…」



動物園行って

夜は観覧車

夜景見えるし



「動物園から行こうか」



「じゃあ、そーする」



今日はオレの計画どおり行けそう



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