『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー
「いい歌だった
あとでインスタフォローしよ」
「よかったね
偶然聴けて…」
歌笑は音楽する人が
好きだったりするのかな?
オレ音楽ぜんぜんできないからな…
子供の頃ピアノとか習っとけばよかった
「じゃあ、観覧車行く?」
ラーメン屋から
またオレの予定と違ってるけど
ゆっくり行ったら
夜景にちょうどいいかな
「観覧車、行かなくていいかな…」
「え、歌笑行きたがってたじゃん」
「んー…でも…」
「疲れた?」
「そんなことないけど…」
「あ、靴?
慣れない靴履いてるから…」
「そーだね…
今度スニーカーにするね」
歌笑
なんか元気ない
どーした?
歌笑から手を繋いでこないから
オレから繋いだ
まだ早いけど
アパートに帰ることにした
このデートプラン
ダメだった?
明らかに
来る時とテンション違う
「歌笑、どーした?
なんかあったら言ってよ」
「んーん…何でもないよ
楽しかったよ
杉山は?
杉山は、楽しかった?」
「うん、もちろん!
楽しかったよ」
「うん
それなら、よかった」
よかったの?
じゃあなんで?
楽しそうにはしてたけど
絶対何でもなくない
とりあえず
アパート帰るしかない