『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー
最後の夜
同じシャンプーの匂いで
ベッドに入る
「また泊まりに来るね」
「うん
オレも帰るよ」
「夏休みまで待てないな…
その前に来たい
大会ないの?」
「早いので今月末にある」
「じゃあ見に行くね」
「泊まれる?」
「1位とったらね」
「ちょープレッシャー」
「泊まりたいから1位とってね」
「はーい…頑張りまーす
じゃ、明日からも頑張れるように…
歌笑も遠距離ガンバレ」
ーーー
歌笑の額にキスした
「それじゃ、頑張れない」
「オレのマネすんなし」
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「頑張ろうね
ま、頑張んなくても好きだし
遠距離でも好きなものは好き
毎日歌笑のこと想ってる
それは近くても遠くても変わんない
…
歌笑、好き…」
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「私も好き
颯…好き…」
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「ねー、どこが気持ちいいか教えてよ
これが最後じゃないじゃん」
「ヤダ…恥ずかしい」
「歌笑もちゃんと気持ちいい?」
「うん…
さっきしたのが
今までで1番気持ちよかった」
ドクン…
「歌笑、もう1回しよ」
ーーー
ーーー
「杉山、くすぐったい」
「どこ?教えて…」
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歌笑のこと
もっと知りたくて
歌笑の全部が知りたくて
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「杉山の手…好き…
腕も好き…」
歌笑がオレの腕を舐めた
「なに?オレのカラダ目当て?」
「うん…全部好き…」
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キスするたび
好きが増す
触れるたび
歌笑が染まる
「歌笑…もっと好きになって…」
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「言われなくても、もっと好きになる」
「オレも…」
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