クールな御曹司は離縁したい新妻を溺愛して離さない
「妻の美波だ。急で申し訳ないがよろしく頼む」
「かしこまりました。では奥様、さっそくですがドレスを選びましょう」
私は促されてドレスを見にいくのを見届けると修吾さんはまたどこかへ行ってしまった。
「副社長から水色や若草色が似合うと思う、と伺っておりましたのでいくつかご用意させていただいております」
え?
修吾さんがそんなこと言ったの?
私は思わず顔が熱くなった。
「副社長を惚れ直させましょうね」
美容師さんはいたずらっ子のように目を輝かせながら言った。
私は美容師さんと相談し、アイスブルーのドレスを選んだ。ケープを羽織ったようなデザインで正面はシンプルだがとても素敵だった。首元が詰まっているので、大ぶりのイヤリングを合わせるようアドバイスをもらった。
着替えを済ませると本物か偽物かわからないダイヤのネックレスとイヤリングが目の前に置かれ、私のヘアメイクが始まった。
ドレスに合わせ髪型はアップに、けれど年齢相応の可愛らしさを出したいと編み込みを駆使してくれる。メイクもプロならではで、あっという間に別人のようになった。
「リップはピンク系が似合いそうですね。思わずキスしたくなるプルプルの唇にしましょう」
その言葉にまた私の顔は熱くなる。
「奥様ったら本当に可愛らしい。さ、これで副社長は虜になりますよ」
仕上げにイヤリングをはめてもらうとさっきまでのワンピースが野暮ったく思えるほどに私は華やかな雰囲気になった。
彼の隣に並んでも大丈夫になっているといいんだけど。
小さな白いバッグを渡され準備が終わると、程なくして修吾さんは美容室へと戻ってきた。
先ほどのスーツとは違い、光沢感のあるスーツになっている。ネクタイも変え、ポケットチーフも入っていた。少しだけ乱れていた髪型はしっかりとかき上げられていた。
カッコいい……。
私は思わず彼を見て動きが止まってしまった。
私が何も言えずにいると、彼は近寄ってきて私の目の前までやってきた。
「美波、すごく似合うよ。綺麗だ」
キャーッ!
周囲の声に私は我に返った。
「しゅ、しゅ、しゅ……、修吾さん!」
「何? やっぱり美波にはブルーが似合う」
そう言うと私の腰に手を回してきた。
「ありがとう。じゃ、行ってくる」
スタッフに声をかけると私を美容室から連れ出した。
後ろではまたスタッフの大騒ぎな声が聞こえてきた。
「修吾さん! 職場なのに恥ずかしくないんですか?」
「あ、ああ。いいんだ」
そう話す修吾さんはどこか視線が定まらない。
「修吾さんも似合いますね。あまりに格好良くて思わず固まってしまいました」
「あ? そうか? 毎回着てるから美波も見慣れてきたらきっと見飽きるよ」
そんなことないと思うけど。
美容室のスタッフだけでなくどんな女性が見ても修吾さんの格好の良さを存分に引き立てていることは間違いない。
「かしこまりました。では奥様、さっそくですがドレスを選びましょう」
私は促されてドレスを見にいくのを見届けると修吾さんはまたどこかへ行ってしまった。
「副社長から水色や若草色が似合うと思う、と伺っておりましたのでいくつかご用意させていただいております」
え?
修吾さんがそんなこと言ったの?
私は思わず顔が熱くなった。
「副社長を惚れ直させましょうね」
美容師さんはいたずらっ子のように目を輝かせながら言った。
私は美容師さんと相談し、アイスブルーのドレスを選んだ。ケープを羽織ったようなデザインで正面はシンプルだがとても素敵だった。首元が詰まっているので、大ぶりのイヤリングを合わせるようアドバイスをもらった。
着替えを済ませると本物か偽物かわからないダイヤのネックレスとイヤリングが目の前に置かれ、私のヘアメイクが始まった。
ドレスに合わせ髪型はアップに、けれど年齢相応の可愛らしさを出したいと編み込みを駆使してくれる。メイクもプロならではで、あっという間に別人のようになった。
「リップはピンク系が似合いそうですね。思わずキスしたくなるプルプルの唇にしましょう」
その言葉にまた私の顔は熱くなる。
「奥様ったら本当に可愛らしい。さ、これで副社長は虜になりますよ」
仕上げにイヤリングをはめてもらうとさっきまでのワンピースが野暮ったく思えるほどに私は華やかな雰囲気になった。
彼の隣に並んでも大丈夫になっているといいんだけど。
小さな白いバッグを渡され準備が終わると、程なくして修吾さんは美容室へと戻ってきた。
先ほどのスーツとは違い、光沢感のあるスーツになっている。ネクタイも変え、ポケットチーフも入っていた。少しだけ乱れていた髪型はしっかりとかき上げられていた。
カッコいい……。
私は思わず彼を見て動きが止まってしまった。
私が何も言えずにいると、彼は近寄ってきて私の目の前までやってきた。
「美波、すごく似合うよ。綺麗だ」
キャーッ!
周囲の声に私は我に返った。
「しゅ、しゅ、しゅ……、修吾さん!」
「何? やっぱり美波にはブルーが似合う」
そう言うと私の腰に手を回してきた。
「ありがとう。じゃ、行ってくる」
スタッフに声をかけると私を美容室から連れ出した。
後ろではまたスタッフの大騒ぎな声が聞こえてきた。
「修吾さん! 職場なのに恥ずかしくないんですか?」
「あ、ああ。いいんだ」
そう話す修吾さんはどこか視線が定まらない。
「修吾さんも似合いますね。あまりに格好良くて思わず固まってしまいました」
「あ? そうか? 毎回着てるから美波も見慣れてきたらきっと見飽きるよ」
そんなことないと思うけど。
美容室のスタッフだけでなくどんな女性が見ても修吾さんの格好の良さを存分に引き立てていることは間違いない。