クールな御曹司は離縁したい新妻を溺愛して離さない
離婚しないまま、とうとう今日からメリディアンホテルではなみずき製菓の金平糖が提供されることが決まった。
結局真夏となったため、サイダーの綺麗な水色で爽やかな味ものが金魚鉢のような瓶に入れられた。金魚をイメージした赤い金平糖がいくつか入っており目を楽しませてくれる。
結婚式の案内で渡すサンプルは可愛らしいハートをモチーフにしたパッケージにピーチとレモンを入れた。パンフレットには金平糖の説明に加え、ボンボニエールの案内やプチギフトとしてのラッピングの数々を載せた。味もカップルの希望に沿ったものを相談に乗れると記載した。
この効果が出てくれることを祈るしかない。
修吾さんはとても良い、と言ってくれたけれど不安で仕方ない。
メリディアンホテルでうまくいけば系列ホテルでも起用してくれると修吾さんに言われ期待が高まる。
はなみずき製菓の金平糖の味や食感には絶対の自信はあるが、数ある中からどうしたらうちの商品を選んでもらえるのかわからなかった。
修吾さんに魅せ方のアドバイスをもらい、かなり印象が変わったと思う。
毎日、式場での印象はどうなんだろうとか客室での評価が気になるが様子を見に行けるわけでもなくヤキモキしていた。
1カ月経ったところで修吾さんからアンケートを見せてもらうことができ、かなりの高評価であることがわかった。販売して欲しいという打診もあったと言う。
また、式場でのプチギフトの注文も入り始めていると嬉しい話を聞くことが出来た。
「やっぱり美味しいものはわかるんだよ。良いものはそれなりの値段がするが、それに見合うものだと証明されたな」
「はい!」
私はあまりに嬉しくて修吾さんに抱きついた。
驚いた顔をしていたが、すぐに私を抱きしめてくれた。
「お義父さんも職人さんたちも一流の腕があるから、知ってもらえさえすれば必ず評価されるはずなんだ」
「はい……ありがとうございます」
私は張り詰めていた糸が切れやっと肩の荷がすこし下りた気持ちだった。
緊張がゆるんだせいか、目元に涙が浮かんできた。
「あれ、おかしいな。悲しくないのに……」
手で涙を拭き取るが止まることなく、流れてしまう。
「ご、ごめんなさい」
私がゴシゴシと擦っているとその手を押さえつけられ、彼は私の目に口づけを始めた。
「美波、君はよくやってるよ。頑張ってる」
彼に褒められるとますます糸が緩み、涙が止まらなくなってしまった。
「たまには張り詰めたものを緩めても良いんじゃないか?」
はなみずき製菓の金平糖は知る人ぞ知るお菓子だが、ネットでは売らず販売店も持たない。だからなかなかお客さんの手に入ることがなく口コミで広めてもらっているだけ。
値段が高すぎるなどもいわれなかなか販路が広がらない。このままいくと潰れてしまうのではないかと不安だった。
だから修吾さんが結婚と引き換えにしてでもチャンスが欲しかった。無我夢中だった。
「美波……」
目元に落ちていた唇が私の唇に下りてきた。
彼に触れられると喉の奥が締まり苦しい。
彼に求められるだけで愛されていると勘違いしてしまう。
私の口からつい『好き』と言う言葉が出てしまいそうになるが、ぐっと言葉を飲み込む。
勘違いしてはダメ。
彼に求められ、そのまま私たちはベッドへと移動し今夜も彼に翻弄させられた。
結局真夏となったため、サイダーの綺麗な水色で爽やかな味ものが金魚鉢のような瓶に入れられた。金魚をイメージした赤い金平糖がいくつか入っており目を楽しませてくれる。
結婚式の案内で渡すサンプルは可愛らしいハートをモチーフにしたパッケージにピーチとレモンを入れた。パンフレットには金平糖の説明に加え、ボンボニエールの案内やプチギフトとしてのラッピングの数々を載せた。味もカップルの希望に沿ったものを相談に乗れると記載した。
この効果が出てくれることを祈るしかない。
修吾さんはとても良い、と言ってくれたけれど不安で仕方ない。
メリディアンホテルでうまくいけば系列ホテルでも起用してくれると修吾さんに言われ期待が高まる。
はなみずき製菓の金平糖の味や食感には絶対の自信はあるが、数ある中からどうしたらうちの商品を選んでもらえるのかわからなかった。
修吾さんに魅せ方のアドバイスをもらい、かなり印象が変わったと思う。
毎日、式場での印象はどうなんだろうとか客室での評価が気になるが様子を見に行けるわけでもなくヤキモキしていた。
1カ月経ったところで修吾さんからアンケートを見せてもらうことができ、かなりの高評価であることがわかった。販売して欲しいという打診もあったと言う。
また、式場でのプチギフトの注文も入り始めていると嬉しい話を聞くことが出来た。
「やっぱり美味しいものはわかるんだよ。良いものはそれなりの値段がするが、それに見合うものだと証明されたな」
「はい!」
私はあまりに嬉しくて修吾さんに抱きついた。
驚いた顔をしていたが、すぐに私を抱きしめてくれた。
「お義父さんも職人さんたちも一流の腕があるから、知ってもらえさえすれば必ず評価されるはずなんだ」
「はい……ありがとうございます」
私は張り詰めていた糸が切れやっと肩の荷がすこし下りた気持ちだった。
緊張がゆるんだせいか、目元に涙が浮かんできた。
「あれ、おかしいな。悲しくないのに……」
手で涙を拭き取るが止まることなく、流れてしまう。
「ご、ごめんなさい」
私がゴシゴシと擦っているとその手を押さえつけられ、彼は私の目に口づけを始めた。
「美波、君はよくやってるよ。頑張ってる」
彼に褒められるとますます糸が緩み、涙が止まらなくなってしまった。
「たまには張り詰めたものを緩めても良いんじゃないか?」
はなみずき製菓の金平糖は知る人ぞ知るお菓子だが、ネットでは売らず販売店も持たない。だからなかなかお客さんの手に入ることがなく口コミで広めてもらっているだけ。
値段が高すぎるなどもいわれなかなか販路が広がらない。このままいくと潰れてしまうのではないかと不安だった。
だから修吾さんが結婚と引き換えにしてでもチャンスが欲しかった。無我夢中だった。
「美波……」
目元に落ちていた唇が私の唇に下りてきた。
彼に触れられると喉の奥が締まり苦しい。
彼に求められるだけで愛されていると勘違いしてしまう。
私の口からつい『好き』と言う言葉が出てしまいそうになるが、ぐっと言葉を飲み込む。
勘違いしてはダメ。
彼に求められ、そのまま私たちはベッドへと移動し今夜も彼に翻弄させられた。