ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
高梨さんが扉を軽くノックして。
「失礼いたします。未紘様がいらっしゃいました」
中に案内されて、未紘くんのあとについて入ると。
「久しぶりだね。やっと顔を見せてくれたか」
「父さん久しぶり。もう顔見せたから帰っていい?」
「こらこら、会って早々それはないんじゃないか?」
わぁ……未紘くんのお父さん初めて会った……ん?
あれ、待って。この人どこかで会ったことあるような。
「……で、そちらの可愛らしい子が未紘の――ん?」
未紘くんのお父さんも、何やらわたしのことをじっと見て首を傾げてる。
なんだか初めて会ったような気がしないのはなんで?