ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
「おや、この前わたしを助けてくれたお嬢さんじゃないか」
「あっ、あのときの!」
そうだ、思い出した!
ちょっと前に道を案内した人だ!
その人が未紘くんのお父さんだったなんて!
「まさかこんなかたちで再会することになるとはね。びっくりだよ。あらためてこの前はありがとう」
「あ、いえいえ!」
あのとき、どことなく誰かに似てるなぁと思ったけど、未紘くんに似てたんだ。
「……父さんと湖依って知り合いなの? なんか俺だけ置いてけぼり状態なんだけど」
「あぁ、じつは少し前に道に迷っていたところを助けてもらったんだよ。困ってるわたしに声をかけてくれて目的地まで案内してくれてね」
「……へぇ。まあ、湖依優しいからね」