ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
1時間ほどで準備がすべて終わって、未紘くんが待つ車のほうへ。
「……ドレス可愛いじゃん」
「こ、これどうなってるんですかぁ……」
未紘くんは、茶色のスーツに赤いネクタイを締めて、いつもと雰囲気が違ってすごく大人っぽい。
それに髪も軽くセットしてるから、いつもの未紘くんじゃないみたいでドキッとしたのは内緒。
***
パーティーが行われるホテルに到着して、未紘くんにエスコートしてもらいながら会場へ。
今回のパーティーは本来なら会社の関係者しか招待されないみたい。
でも、未紘くんのお父さんがぜひわたしたちも参加してほしいって。
未紘くんはともかく、わたしは招待してもらえるような立場じゃないのに。
「うっ……心臓が飛び出そうです」
「それさっきも聞いたよ」
雰囲気に呑み込まれちゃいそうで、緊張して口の中が渇いてるし、動きもロボットみたいにカチカチ。