ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜



「そんな緊張しなくて大丈夫だと思うけど」

「む、無理です……今すぐ帰りたいです」


「俺みたいなこと言うね」


「というか、なんでもっと早く教えてくれなかったんですかぁ……」


「あー……忘れてた」

「不安で押しつぶされそうです……」



未紘くんはパーティーなんて慣れてるかもしれないけど、庶民のわたしからすればとっても緊張しちゃうもの。


「俺が隣にいるから安心して」


こういう場では雰囲気に合わせて落ち着いてるのが未紘くんのすごいところ。


会場にはスーツやドレスを着こなした大人がいて、その数にも会場の広さにも驚くばかり。



未紘くんはそんなことあまり気にせず、わたしの手を引いてグイグイ会場の中へ進んでいく。

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