ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
「これなんですか?」
「発情を抑える抑制剤」
「よ、抑制剤……」
「発情が治まらないときに飲むといーよ」
どうしても発情を抑えたいとき緊急薬として使っていいみたい。
運命の番と出会った人は、これを常備しておくことが推奨されているんだとか。
ただ、抑制剤を飲むと身体に大きな負担がかかるらしくて、服用するのはあんまりよくないみたい。
「これ緊急用だから普段使うのは禁止ね」
「じゃあ、いつ使えば……」
「使わなくていーでしょ。俺がキスで抑えてあげるから」
顎をクイッと持ちあげられて、自然と未紘くんと視線が絡む。
うっ……未紘くんってば近い……っ。
この距離感にもまだまだ慣れないまま。
「……湖依が可愛くおねだりできたらキスしてあげる」
「っ……」
わたしの心臓これから先ちゃんと持つか、とっても心配です。