ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜
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「それじゃ気をつけて帰るのよ? また時間あるときいつでも遊びにおいでね」
「次来るときは相手の男の子も連れて来てよね! それでまたたくさん話聞かせてね~!」
「弥依お姉ちゃんも依佳もありがとう。今度はお母さんが仕事休みの日に来るようにするね」
今日お母さんも家にいるはずだったんだけど、急きょ仕事が入って会えなかったから。
あんまり遅くなるのはダメって未紘くんに言われてるから早く帰らないと。
ほんとは送り迎えの車を用意するって言われたけど、わたしはメイドの身だしそこまでしてもらう必要はないので断った。
駅のほうへ向かってる途中。
スマホを片手に何やら困っている男の人がいた。
見た目からして年齢は40代くらいかな。
グレーのスーツに髪もセットされていて、とても清潔感がある見た目の人。