十年越しの溺愛は、指先に甘い星を降らす
私は、いろんな感情で胸がぐちゃぐちゃになっていた。
中野さん、葉月さんへの申し訳なさと、優しさへの感謝。
そして何より……。
「理玖……本当にいいの?」
「何が?」
「私、もう1度あなたの側に戻って良いの?」
理玖は、私の左薬指にあのデザインの指輪をはめた。
「これ……!」
「お前、やっぱりサイズ変わってないな」
「どう言う事!?」
私が聞くと、理玖はいたずらっ子のように悪い笑みを浮かべた。
「10年前、お前に指輪をやろうとサイズ測ってたんだよ」
「嘘…………」
「それなのに、勝手に消えやがって……」
理玖は指輪をはめた私を、力強く抱きしめてきた。
「どう?」
「何が」
「俺が作った星……気に入ったか?」
「気に入らないわけないじゃない……」
「そうか」
理玖は、ぽんぽんと頭を撫でながら
「この指輪があれば、大丈夫か」
「何が?」
「親父さんへの結婚の挨拶。今から行くぞ」
「ちょ、ちょっとそれは……」
「どうして。6月までに結婚しないといけないんだろ」
「そ、そうだけど、でも……」
「でも何だ」
「さ、流石に昨日まで中野さんが婚約者だったのに、急に違う男の人連れて行ったら、お父さんびっくりしちゃうかも……」
「お前が別の男連れて俺の前に現れた時以上に、驚くことなんかないよ」
「それは理玖の場合でしょ!」
「とにかく!」
理玖は、私の口を1度キスで塞いだ後、今度は薬指の指輪にキスを落としてから
「10年。待たせたんだから、これ以上焦らせるな」
と言った。
私の目から、星のような涙がこぼれて指に落ちた。
中野さん、葉月さんへの申し訳なさと、優しさへの感謝。
そして何より……。
「理玖……本当にいいの?」
「何が?」
「私、もう1度あなたの側に戻って良いの?」
理玖は、私の左薬指にあのデザインの指輪をはめた。
「これ……!」
「お前、やっぱりサイズ変わってないな」
「どう言う事!?」
私が聞くと、理玖はいたずらっ子のように悪い笑みを浮かべた。
「10年前、お前に指輪をやろうとサイズ測ってたんだよ」
「嘘…………」
「それなのに、勝手に消えやがって……」
理玖は指輪をはめた私を、力強く抱きしめてきた。
「どう?」
「何が」
「俺が作った星……気に入ったか?」
「気に入らないわけないじゃない……」
「そうか」
理玖は、ぽんぽんと頭を撫でながら
「この指輪があれば、大丈夫か」
「何が?」
「親父さんへの結婚の挨拶。今から行くぞ」
「ちょ、ちょっとそれは……」
「どうして。6月までに結婚しないといけないんだろ」
「そ、そうだけど、でも……」
「でも何だ」
「さ、流石に昨日まで中野さんが婚約者だったのに、急に違う男の人連れて行ったら、お父さんびっくりしちゃうかも……」
「お前が別の男連れて俺の前に現れた時以上に、驚くことなんかないよ」
「それは理玖の場合でしょ!」
「とにかく!」
理玖は、私の口を1度キスで塞いだ後、今度は薬指の指輪にキスを落としてから
「10年。待たせたんだから、これ以上焦らせるな」
と言った。
私の目から、星のような涙がこぼれて指に落ちた。