俺の子でいいよ。~不倫関係にある勤務先の医者との子か、一夜だけ関係を持った彼との子か分からない~
「辛かったから、すぐ言って」
「うん、だ、大丈夫」
「珠里さん、可愛いっ」
「わ、私、春多くんのこと凄く好き…」
「俺も好きだよ。すっげー、好き。愛ってこんな感じなんかな?」
「あはっ、私も愛を感じる」
「あんたは、ずっと俺の隣で笑ってて」
春多くんが少し辛そうに笑うから、今日はじめて会った春多くんのお母さんを思い出した。
お母さんも春多くんの幸せを願ってるよ。なんて簡単には言えないけど、絶対に願ってるからね。と、泣きそうになりながらこの子の頭をガシガシと撫でた。
「うん、約束する!春多くんも私の隣で笑っててね!!」
春多くんの腕の中、お互いの汗でよりぴったり密着できる感じで、凄く落ち着く。規則正しい心臓の音が耳に響いて、好きだなーと波が押し寄せてくる。
はじめてでも無いし、前にも春多くんとしてるし、純粋ぶってるつもりもないけど。
本当に、今までで最高で1番幸せな夜──。
「お腹、平気?体調悪くない?」
春多くんは私の体を心配して、凄く丁寧に行為を進めてれた。
ダルさも、辛さもなくて、じわじわと幸せが愛しさが浸透していく。そんな感じ。
「ねぇ、春多くん。私ね、今……凄く幸せだよ?」
「うん、俺も」
春多くん自身を体に感じることができて、凄く気持ち良かった。色んな表情の春多くんを知れて嬉しかったし、こんなに心が満たされた事なんて、今まで無かったよ。