俺の子でいいよ。~不倫関係にある勤務先の医者との子か、一夜だけ関係を持った彼との子か分からない~
「うわー、凄いラブラブなんだねぇ。鴨ちゃんってこうやってイチャつくタイプだったんだぁ。見てるこっちが恥ずかしいんだけど!」
「いや、違くて、これは違うの……」
「んー、俺等いつもこんな感じだろ。はい、あーん」
春多くんの膝の間に座らされて、真木ちゃんが買ってきてくれたプリンが口に運ばれる。
「美味し?」
「……う、うん」
「じゃー、俺にも食べさせて?あーん」
「………っ、」
甘くて美味しいけど、こんな食べ方、今までしたことないし。ニヤニヤする真木ちゃんに、自分の顔がカーーーッと赤くなっていくのが分かる。
「でさ、春多くんは何の仕事してんの?凄いよねー、23歳でタワマン所持とか!」
真木ちゃんの言葉に、慌てて春多くんを見上げた。あー、口裏合わせておくんだった。
「あ、真木ちゃん。あの、実は……」
「俺、珠里さん達が働いてる大学病院付属の医学部6年生なんです」
「えっ??まだ学生なの?」
「病棟で珠里さんをはじめて見た時から、凄く可愛いなって思ってて、俺から話しかけたんです。学生だし、年下だから最初は全然相手にされなかったんですけど、珠里さん優しいから少しずつ話してくれるようになって……」
えっ、ちょっと待って。何、この設定!?