俺の子でいいよ。~不倫関係にある勤務先の医者との子か、一夜だけ関係を持った彼との子か分からない~
少し緊張した感じの春多くんが頬を赤らめて、上目使いで私に視線を向けるから。
自分の顔が熱をもってボッと赤くなっていくのが分かった。
「そんなの、わ、私に聞かれても困るよ」
「あんたが決めていいよ」
「えぇ??えーと、えーと……、」
「あんたはどうしたい?」
春多くんが私を本当に好きかどうか、私が決めるなんて変でしょ?おかしいでしょ?
二重の丸みを帯びた瞳で可愛らしい顔立ち。
寝不足な下瞼にはうっすらと隈が出来ている。毎日、夜遅くまで勉強頑張ってるもんね。
サラサラの黒髪に触れると、思ったより柔らかくて良い匂いがした。
胸がギュッと締め付けられて、心臓が大きく脈打ち出す。
あぁ、愛おしいな──。
「うーんと、分かったよ。春多くんは私が大好きなんだよね!?」
「ふはっ、あんた調子いーな」
目を細めた春多くんが、右手を伸ばして私の頬に触れて距離が縮まった。
キスを落とされ、一端離れては口付けて、何度も啄むようなキスが落とされていく。
唇、頬、額、耳朶、顎。顔の至るところにキスをして、今度は首筋を軽く噛みつかれるから、もどかしい気持ちになる。
「は、春多く……ん?」
「あんたさ、…そういう顔すなよ」