明日のキミは。

 先生は息を吐き、静かに言う。

「あれは、相手がみくだったからだ」
「え? 別に相手は誰でもよかったんじゃ……」

 私が言うなり、先生は心底不快そうに深く眉を寄せた。
 なにか怒らせてしまったのかもしれない、と心臓が跳ねる。

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