明日のキミは。

 それから連絡先も伝えずに慌てて帰ってしまった彼女をすぐに追いかけ、結婚を申し込んで。
 小田桐は賛成してくれたが、『結婚するまでは清い交際で』なんて条件をつけてきた。

 確かに、彼女の様子を見ていると、まったくそういうことに疎いようで、これは確かに骨が折れそうだと思った。

 うぬぼれではないが、彼女自身は、俺のことは好きでいてくれていると思う。
 その『好き』がまだ自分が思う感情に達していないのが問題だ。

 それをこれからどうやって積み上げようかと考えることは、これまでのどんな研究よりも難しくて、そして楽しく感じた。
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