明日のキミは。
私がそんなことを考えていると、先生は、
「そうか。それは、すまなかったな。考え事をしていたら、眠れなくて起きていたもので」
と言う。
「謝らないでくださいよ。別に先生が悪いわけじゃないのに」
「しかし」
結局自分が悪いのに謝られては、余計に自分が情けなくなる。
話を変えようと、私は、それより、と話を区切った。
「先生、朝食はもう済ませました?」
「まだだが」
「なら、パパっと作りますから一緒に食べませんか?」
私は手荷物のビニール袋を先生に見せて微笑んだ。中には朝食の材料が入っているのだ。
先生は、いいね、と二回頷いてくれる。
私はその様子を見て、嬉しくなってしまった。