明日のキミは。

 目の前で黙り込んだ先生が少し怖くて、私の口はペラペラとよく動いた。
 まるでゼミで詰められている学生の気分だ。

「そ、それに、私、寝言も寝相もすごいですよ? 絶対迷惑かけますよ。兄にはよくうるさいと……」
「いいから」

 私が言い終わるより前、ぴしゃりと先生は言って続けた。

「寝室を別にする気はないから。そのつもりでベッドも手配してるし」
「なっ⁉ あの、えっと……ほ、本気ですか?」

 背中に冷たい汗が流れる。
 先生と一緒に寝るとか、緊張で眠れる気がしない。

 それに、先生がそんなことを思っていたなんて、ましてやベッドまで手配されているなんて、考えもしてなかった。
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