君の気持ちだけが読めない
私のことなんて何も考えていないの。
あんたの気持ちダダ漏れだっつーの!
そう、私は相手と目を3秒間合わせるとその人の考えたことが頭になだれ込んでくるのだ。
心を読む超能力を持っているということだ。
この能力は私しか知らない。教えていない。
だから相手の考えていることに反応してはいない、、
だが
「なに不機嫌そうな顔してんのよー」
いかんいかん顔に出ていたようだ。
「なんでもない」
ぶっきらぼうに答えた。
この自分大好き人間が!
母への拒否反応が発動し、今にもその場から離れたかったが、大好きな納豆かけご飯を残すわけにはいくまい。
しっかり国産小粒の食感とたれの風味を堪能し、空の茶碗を惜しみながら席を立った。
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