最後に恋した一か月


「おっと、危ない!!」

「え、あっ!」


 急に勢い良く走ってきた自転車に、あたしはぶつかりそうになる。

 怖くなって、目をつぶってしまった、その時。


 ぐいっ!


 浅田の手が伸びてきた。


「あ……!」


 あたしはおそるおそる目を開けた。

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