最後に恋した一か月
「いつだって、あんたしかいなかったよ?」
いっつも、あたしのそばに寄ってきてくれるのは。
「先輩っ」
あたしは自分で立ち上がった。
嬉しくて、でも、ドキドキしていて。
爆発しちゃいそうだったけど。
これだけは言っておかなくちゃ。
「ねー、浅田」
「はい、先輩」
「あたしの残りの一ヶ月、あんたのって話したよね」
「はい」
「それならさ……」
あたしは、浅田を小突いてやった。
「あたしをハラハラさせないでよねっ!」
「ハラハラ?」
「そーだよ? 好きなひとが他の女の子と仲良くしてたら、なんかこう、心配になっちゃうじゃんっ」
「そ、それって……!!」
浅田が立ち上がって、ぎゅっとあたしを抱きしめる。
「きゃっ」
「先輩っ!! 好きです!!」
「んもぉ、そんなの、知ってる」