リセット〜君を救うために、何度でも〜
「電車に轢かれたのは、××高等学校に通う一年生の浜崎日和さんです。現場を目撃した方によりますと、日和さんは酔っ払った様子のサラリーマンに絡まれており、そのサラリーマンに突き飛ばされて電車に撥ねられたそうです。警察は、サラリーマンの男を殺人罪で身柄を拘束しています」

嘘だ、嘘だ、そんなの嘘だ……。だけど、この名前の生徒は高校でたった一人しかいない。

「嘘だろ……。なぁ、嘘って言えよ……。何かのドッキリだって、冗談だって、そう言ってくれよ!!日和、日和、日和!!」

気が付けば、大声を上げて泣いていた。日和は殺された。生きるはずだった明日を奪われた。犯人が憎くて、日和がこの世にいないことが悲しくて、それでもこんなにも好きで……。

もう、自分の心ごと壊れたかった。



日和のお葬式には、多くのクラスメートが参列していた。そしてみんな泣いたり、犯人に対する怒りを露わにする。

「サラリーマン、死刑になってほしい!酔ってたって言えば許されるわけないから!」
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