リセット〜君を救うために、何度でも〜
自分で「魔女」だなんて、痛い人にも程がある。だけど心が空っぽだった俺は、その言葉を否定することはなかった。
「その腕時計はね、時計に触れて「リセット」と言うと、自分の戻りたい時間まで巻き戻すことができる魔法がかけられた時計だ。……大切に使うんだよ」
魔女と名乗る老婆にそう言われた刹那、俺の頭の中は真っ白に染まる。そして、気が付いた時には自分の部屋にいた。夢なのかと一瞬思ったが、自分の腕には老婆から貰った腕時計がついていたんだ。
この時計が本物なのか、俺は夏休み中ずっと考えていた。腕時計は引き出しにしまっても、気が付けば「使え」と言わんばかりに机の上に出ている。
そして、相変わらずクラスメートたちの間で日和の名前は出てこない。だから、一度だけ試してみようと決意したんだ。
八月三十日の夕方、人がたくさん行き交う日和が殺された駅で、俺は老婆に言われた通りにした。そうしたら、本当に時間が巻き戻っていたんだ!
「これで、これで日和を助けられる!」
「その腕時計はね、時計に触れて「リセット」と言うと、自分の戻りたい時間まで巻き戻すことができる魔法がかけられた時計だ。……大切に使うんだよ」
魔女と名乗る老婆にそう言われた刹那、俺の頭の中は真っ白に染まる。そして、気が付いた時には自分の部屋にいた。夢なのかと一瞬思ったが、自分の腕には老婆から貰った腕時計がついていたんだ。
この時計が本物なのか、俺は夏休み中ずっと考えていた。腕時計は引き出しにしまっても、気が付けば「使え」と言わんばかりに机の上に出ている。
そして、相変わらずクラスメートたちの間で日和の名前は出てこない。だから、一度だけ試してみようと決意したんだ。
八月三十日の夕方、人がたくさん行き交う日和が殺された駅で、俺は老婆に言われた通りにした。そうしたら、本当に時間が巻き戻っていたんだ!
「これで、これで日和を助けられる!」