リセット〜君を救うために、何度でも〜
みんなの記憶には、ここで起こった出来事など、彼女の名前など、片隅にも残されていないのだろう。クラスメートですら、もう彼女の名前は言わない。目の前がぼやけてしまいそうになる。
「絶対、助けてやるからな……!」
頭の中に無邪気に笑い、子どものようにはしゃぐ彼女ーーー浜崎日和(はまさきひより)の顔が浮かぶ。彼女はもうこの世界には存在しない。だけど、今の俺には日和を助ける術がある。
アンティーク調の腕時計に俺はそっと触れる。その瞬間、騒がしいほどだった駅のホームが静まり返る。人が全ていなくなってしまったかのようだ。
時が止まったようなホームで、俺はそっと目を閉じる。絶対助ける!助けられるまで、何度でも繰り返してやる!
「リセット」
そう呟いた刹那、俺の周りの景色がぐるぐると回り出す。まるで、遊園地にあるコーヒーカップを思い切り回しているような感覚だ。
ぐるぐると景色は回り続ける。気分が悪くなってきた。俺の意識が遠のいていく。
「絶対、助けてやるからな……!」
頭の中に無邪気に笑い、子どものようにはしゃぐ彼女ーーー浜崎日和(はまさきひより)の顔が浮かぶ。彼女はもうこの世界には存在しない。だけど、今の俺には日和を助ける術がある。
アンティーク調の腕時計に俺はそっと触れる。その瞬間、騒がしいほどだった駅のホームが静まり返る。人が全ていなくなってしまったかのようだ。
時が止まったようなホームで、俺はそっと目を閉じる。絶対助ける!助けられるまで、何度でも繰り返してやる!
「リセット」
そう呟いた刹那、俺の周りの景色がぐるぐると回り出す。まるで、遊園地にあるコーヒーカップを思い切り回しているような感覚だ。
ぐるぐると景色は回り続ける。気分が悪くなってきた。俺の意識が遠のいていく。