リセット〜君を救うために、何度でも〜
恥ずかしさを覚えながら、俺は告白をしようとする。だが次の瞬間、日和の体が線路の方へ倒れていく。日和の足がもつれたとか、誰かがぶつかってしまったとか、そういうのじゃない。突き飛ばされたんだ!

「日和!!」

俺は手を伸ばす。日和も手を伸ばす。だが、間に合わずにやってきた電車に日和の体は一瞬にして壊され、ホームに悲鳴が響く。

「そんな……」

俺が呆然と変わり果てた日和を見ていると、隣に誰かが立った。ゆっくりと顔を上げれば、黒いフードを被った男が俺を見下ろしている。その口は、楽しそうに笑っていた。

「全てが一回でうまくいくと思わない方がいいよ」

男はそれだけを言い、去っていく。あいつが日和を突き飛ばしたんだ!

「クソッ!リセット!」

腕時計に触れ、俺はまた時間を巻き戻す。景色がぐるりと回り、今度は日和が電車に乗る数分前に戻ることができた。

「とりあえず、この時間の電車に乗らせないようにすればいいんだ!」
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