リセット〜君を救うために、何度でも〜
「類くん、急に「バスで帰るぞ」なんて言い出して何かあったの?何だかいつもの類くんじゃないみたいで、変だよ」
まだ体調が悪い?なんて言って心配してくれる。そういう日和の優しいところが好きだ。守れてよかった。まだ繋いでいる日和の手を強く握る。すると、日和も握り返してくれて幸せが溢れてくる。
だけど、この密室も安全じゃなかったとすぐに思い知らされることになる。
突然、俺と日和の後ろに座っていた女が叫び声を上げながら、持っていたかばんから包丁を取り出して日和を刺したから。
庇うことができなかった。日和の体に包丁が突き刺さり、制服の白いシャツは一瞬にして赤く染まる。見開かれたその瞳から光が消え、日和が死んでしまったことがわかった。……また、救えなかった。
「おやおや、また失敗だなぁ」
またあの男が話しかけてくる。俺は男を睨み付け、腕時計に触れる。日和を救えるのなら、何度だって言ってやる!
「リセット!」
まだ体調が悪い?なんて言って心配してくれる。そういう日和の優しいところが好きだ。守れてよかった。まだ繋いでいる日和の手を強く握る。すると、日和も握り返してくれて幸せが溢れてくる。
だけど、この密室も安全じゃなかったとすぐに思い知らされることになる。
突然、俺と日和の後ろに座っていた女が叫び声を上げながら、持っていたかばんから包丁を取り出して日和を刺したから。
庇うことができなかった。日和の体に包丁が突き刺さり、制服の白いシャツは一瞬にして赤く染まる。見開かれたその瞳から光が消え、日和が死んでしまったことがわかった。……また、救えなかった。
「おやおや、また失敗だなぁ」
またあの男が話しかけてくる。俺は男を睨み付け、腕時計に触れる。日和を救えるのなら、何度だって言ってやる!
「リセット!」