リセット〜君を救うために、何度でも〜
「たまたま志望校が被っただけだろ。そういう話、別に珍しくも何ともねぇし」
妹が黄色い悲鳴を上げながら見ている恋愛ドラマのように、「君とは運命の赤い糸で結ばれてるのかもね」的な歯の浮くような台詞は言えない。本当は同じ高校に通えて嬉しいんだけど、「またお前と一緒かよ。腐れ縁もいいとこだな」とガシガシと頭をかく。
「これでクラスも一緒だったら、腐れ縁って言うより運命じゃない?」
いたずらっ子のように笑う日和から、ふわりと花みたいな香りがする。シャンプーの香りか、それとも柔軟剤の香りか……。その香りに心がかき乱されていく。
日和は俺のことを、きっとただの幼なじみとしか思っていないんだろう。こんなにも心がかき乱されている俺の横で、変わらない無邪気な笑顔で「高校楽しみだね」と話している。
ホームに電車が到着する。平日のお昼時のためか、人はそれほど多くはない。
「よかった、席に座れるね」
見た目は大人っぽくなっていくのに、はしゃいでいる様子はまるで子どもだ。だけど、そんな姿にも可愛いと思ってしまう。
妹が黄色い悲鳴を上げながら見ている恋愛ドラマのように、「君とは運命の赤い糸で結ばれてるのかもね」的な歯の浮くような台詞は言えない。本当は同じ高校に通えて嬉しいんだけど、「またお前と一緒かよ。腐れ縁もいいとこだな」とガシガシと頭をかく。
「これでクラスも一緒だったら、腐れ縁って言うより運命じゃない?」
いたずらっ子のように笑う日和から、ふわりと花みたいな香りがする。シャンプーの香りか、それとも柔軟剤の香りか……。その香りに心がかき乱されていく。
日和は俺のことを、きっとただの幼なじみとしか思っていないんだろう。こんなにも心がかき乱されている俺の横で、変わらない無邪気な笑顔で「高校楽しみだね」と話している。
ホームに電車が到着する。平日のお昼時のためか、人はそれほど多くはない。
「よかった、席に座れるね」
見た目は大人っぽくなっていくのに、はしゃいでいる様子はまるで子どもだ。だけど、そんな姿にも可愛いと思ってしまう。