彼氏へ。わたしの爪と皮膚はしおりにしないでください。



「……わかった、返信、あとでにする」

「っ、ほんとう?」

「ほんとう」



友へ、ゆるしてくれ。既読スルーのかたちになるけど、絶対返信するから。絶対だから。頼む。ゆるせ……。



「じゃあまた、僕のトークに付き合ってくれるってこと?」

「それは、やだ」

「なんで!?」



なんでっていうか、なんでもっていうか。



さっきの1時間ぶっ通しマシンガントークは、わたしのことがどれだけ好きなのか語る会みたいな感じで。



高校生ゆえお酒は飲めないけれど、いつか開催されるであろうお酒を飲みながらのデートとかでも星畑に酒は寄越したくないなと思えるほどだった。



酔って理性が聞かない状態でわたしのことを大好きトークされたら、確実に羞恥心が勝つ。


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