あたしは桜子－ 売れないモデル－

スキャンダル

社長の力で、その後桜子の話題は、テレビに出なくなった。
そして、桜子と母親の、話し合いの日が来た。ドラマは相変わらずの人気で、毎回高視聴率をマークしていた。
そして、社長の知人の料亭で、桜子と母親は4年ぶりに会った。


「あら、桜子も随分大人になって、色気がでたわね。随分稼いでるそうじゃないの、母さんに親孝行してちょうだい。」


桜子は、自分を抑えて何も話さなかった。それは、マネージャーに言われた事もあったが、母親の顔を見ると、昔の辛い生活を思い出してしまうからだった。


「何か言ったらどうなの？」


桜子の母親は声をあらげた。


「まあ、お母さん、しばらくぶりなんですから。お食事でもしながら、話しましょう。」

ようやく皆、テーブルにある料理に手をつけた。


「それでね、お母さんに今日わざわざ来て頂いたのは、先日のテレビのインタビューの事でして。どうでしょう今日ここで、詳しいお話を聞かせていただきたいんです。ただで…、とはいいませんから。」