あたしは桜子- 売れないモデル-
タケルがまた控え室へやって来た。

「お疲れ様~。あとでメールするよ。」


そう小声で言うと、先にスタジオを出た。
それからタケルからメールがきた。

「桜子、車を迎えに行かしたから乗って。そのままパパラッチを撒いて、僕の家の車庫まで入れば見られる事なく中へ入れる。」


桜子は、言われた通り車に乗った。
後から明らかにつけている車があった。運転手は、巧みに道路を走りタケルの家まで着いた。

タケルは車庫で待っていた。


「来たね。早くこっちへ。」


桜子を招き入れると、ゲストルームへ連れて行った。

「ここなら何でも揃ってるし。さあ、ゆっくり休んで。明日は撮影ないし。」


タケルは、優しく笑うと部屋を出て行った。

あたし…何でタケルの家に来ちゃったのかな…。
何だか疲れた…。桜子はそのままベッドに横たわり、深い眠りについた。


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