あたしは桜子- 売れないモデル-
「ねえ、試験明日で終りでしょ?どっかいこ!」


智也は、桜子にそう言いわれてにっこり頷いた。


「うん、そう言いうと思ってさ…。」


「何?何?どっか考えてんの?」


桜子は、期待を込めた目で智也を見た。


「うん、ちょっとね。内緒。笑。」

「なによーいじわる。笑。」


「なーんてさ、ほんとは何にも考えてないの。」


智也は笑いながら、桜子の鼻の頭をチョンとつついた。


「何よー、もう帰ろう。」


桜子は、智也を引っ張るとアパートへ向かった。


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