クールな幼なじみが本気になったら
それもそのはず。

なんとわたしは、りっくんにお姫様抱っこをされていたのだった…!


「立てないなら、これでいいだろ?」


恥ずかしさで顔が真っ赤なわたしとは反対に、りっくんは余裕の笑みを見せている。


「お…下ろして、りっくん!1人で歩けるよ…!」

「ついさっき、立てないって言ってたヤツがなに言ってんだよ」

「で…でも。こんなところ、先生に見られたらっ…。恥ずかしいよ……」

「俺はべつに構わないけど?それに、恥ずかしがるしずくがかわいすぎて、ずっとこうしていたい」


耳元でそう囁かれ、わたしは顔から火を吹きそうなほど。


お姫様抱っこなんて、ドラマや少女マンガの中だけだと思っていたから、実際に自分がされるなんて…恥ずかしすぎる。


でも、…まだ自分の力で歩けないのも事実。
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