クールな幼なじみが本気になったら
芽依がいてくれたから、学校生活が楽しかったわけだし。

だから、もういいの。



「しずくには、友達の縁を切られたっておかしくないと思ってる。あんなにひどいことをしてきたんだから…。だから――」

「じゃあ、わたしのお願い…聞いてくれる?」

「お…お願い?」


予想外の言葉に、少し顔を強張らせる芽依。

そんな芽依に、わたしはにっこりと微笑んだ。


「もう一度、わたしと友達になってくれる?」


わたしだって、できることなら芽依とこのまま友達の縁を切るなんていやだ。

せっかくわかり合うことができたんだから。


だから、もしこんなわたしでよければ、もう一度友達になってほしい。



わたしの問いに、芽依の瞳にまた涙が浮かぶ。


「…当たり前じゃんっ。だってあたしたち、“親友”でしょ!」
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