クールな幼なじみが本気になったら
『フツーの男だったら理性きかなくなるって』


りっくんが言うように、りっくんも他の男の子と同じ、ごく普通の男の子だったんだ。



「もう夜も遅いから。早く部屋に戻らないと、このままキスするぞっ」

「…キ、…キキキキキ…キス…!?」


キスって…、あのっ…。

お互いの唇と唇が触れ合うやつだよね…!?


…恋愛ドラマとかでよく見かける。


それを、りっくんが…わたしに!?



あまりにも驚いていた顔をしていたからか、なぜかりっくんが笑いだした。


「…なんだよ、その拍子抜けた顔!」


お腹を抱えて、りっくんが上体を起こした。

ようやくりっくんから解放されて、わたしも体を起こす。


「そんなに驚くことないだろ。俺たち、付き合ってるんだからっ」

「で…でもでも!」


わたしとりっくんがキスなんてっ…。
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