クールな幼なじみが本気になったら
そうして先生に促されるまま、わたしは仕方なく部屋へと返された。



部屋に戻ると、すでに中は暗かった。

恋バナをしているかと思ったけど、みんな素直に就寝している様子。


だけど、1つの布団だけぼんやりと中が明るかった。

そして、わたしがその隣の布団へ行くと、バッと掛け布団が剥がれて、中から芽依が顔を出した。


「どうだった?律希くんっ」


どうやら芽依は、就寝時間後も布団の中でスマホをいじって、わたしの帰りを待っていたらしい。


「あ…うんっ。芽依のおかげで看病もできたし、ちゃんとりっくんとも話せたよ」

「てことは、付き合えたんだ…!?」


周りのみんなを起こしちゃいけないと、小声で話してくる芽依に、わたしはゆっくりと頷いた。


「よかった〜…!って、ついこの間までのあたしならそう思わなかっただろうけど、本当によかった〜!」
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