クールな幼なじみが本気になったら
そう思っていたら――。


「いえ。今日は、父さんも母さんも仕事で帰りが遅くて、夕飯は適当に出前を取るように言われているんです」


……えっ…?

ということは…?


「迷惑じゃなければ、お言葉に甘えちゃってもいいですか?」

「もちろんっ!!だって、りっくんなら大歓迎だから♪」


りっくんに手料理を振る舞えるとなって、大喜びするお母さん。


まさか、りっくんがウチで晩ごはんを食べて帰ることになるとは思わなかった。


驚いたけど、りっくんといっしょに食事ができるなんて…!


りっくんともう少しだけいっしょにいれることになって、わたしの心臓はまたドキドキしていた。



「簡単なものでごめんね〜」


と言って、お母さんが運んできたのは、ミートソースのスパゲッティとタマネギの冷製スープ。
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