クールな幼なじみが本気になったら
「ごちそうさまでした」

「こんなものでよければ、また遊びにきてねっ」

「はい。ありがとうございます」


晩ごはんを終え、帰る支度をするりっくん。

楽しげな食事もあっという間に終わってしまった。


今度こそ、本当にりっくんは帰ってしまう。


寂しいけど…。

月曜日になったらまた学校で会える。


それに、もうすぐ夏休みだから、予定が合えばいっしょに遊ぶこともできる。


寂しいのはしょうがないけど、今だけだよね。

わたしがわがまま言ったら、きっとりっくんだって困るだろうし。


…だから、我慢我慢!


そう自分に言い聞かせる。


…とは言っても、やっぱりりっくんと離れるのは寂しいのが本音。


しかし、そんなわたしに神様が味方してくれたのだろうか――。


まさかのりっくんが帰る直前で、突然の大雨。
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