クールな幼なじみが本気になったら
喜ぶわたしの顔を見ると、りっくんは安心したように微笑んだ。


…と、そこへ。


「花岡先輩っ♪」


背後から、猫なで声がした。

振り向くと、わたしをにこりとした表情で見つめるユウヤくんだった。


「…ユウヤくん!おはよう」

「おはようございます。花岡先輩の姿が見えたから、走ってきちゃいました♪」


ユウヤくんはかわいく舌をペロッと出すと、ふと視線をりっくんへと移した。


「確か…、2年の遠野先輩ですよね?」

「そうだけど…?」

「あの、申し訳ないんですが、花岡先輩と仲よくするの…やめてもらえませんか?」

「えっ?」

「…ちょっと、ユウヤくん!?」


突然のことでポカンとするりっくんの前で、ユウヤくんはわたしの手を握った。


「オレたち、付き合ってるんで♪」


そう言って、ユウヤくんはわたしと繋いだ手をりっくんに見せつけた。
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