クールな幼なじみが本気になったら
「そ…それは…」

「しずくの気持ちも考えないで、自分の意見ばかり押し通して…。そんなヤツに、しずくを渡してたまるかよ」


りっくんはそうユウヤくんに吐き捨てると、わたしのほうを振り返った。


そして、右手をわたしの右肩に添えたかと思ったら…。


「悪いけど、こいつ、ずっと前から俺のだから」


そう言って、わたしを抱き寄せた…!


りっくんの硬い胸板に、左頬が押し付けられる。


そんなわたしたちを見たユウヤくんは、顔を真っ赤にして泣き出しそうに目を潤ませた。


「そ…そういうことだったんですか、花岡先輩…!」

「え、えっと…。ユウヤくん…?」

「初めから、彼氏がいたならそう言ってくれたっていいのに…!それなのに、オレをもてあそんでっ…」

「ちっ…違うよ?これは…、そのぉ…」
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