クールな幼なじみが本気になったら
「しずく、知ってた?」

「…ううん、知らない」


りっくんに好きな人がいるだなんて、…今初めて知った。


それに、りっくんとそんな話なんて今までしたことがなかったから、わたしが知るはずがない…。


…でも、もうわたしたちだって中学2年生なんだし、好きな人くらいいたってなにも不思議じゃないよね。



「もしかして、りっくんの好きなコって…しずくだったりしてっ!」

「…えっ!?わたし…!?」

「だって2人、ずっと仲よかったじゃないっ。引っ越してからは、いっしょにいるところあんまり見ないけど」

「わ…わたしなわけないじゃん…!りっくんと違って地味なんだしっ…」


わたしは、どこにでもいるような黒髪のセミロングヘア。

巻いたりすることもなく、たまに簡単に結んだりするくらい。


一方で、りっくんは前下がりの前髪をセンターで分けて、緩いパーマのあたった黒髪。
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