クールな幼なじみが本気になったら
いつの間にか、芽依と口が利けなくなってから1週間ほどが過ぎていた。


芽依とこんなままじゃイヤだ…!


わたしはそう思って、1人で下校していた芽依を見つけて呼び止めた。


「…芽依!」


芽依の腕を握ると、驚いた顔をして芽依が振り返った。

そして、わたしを見るなり伏し目がちに睨みつける。


「なに…?」


芽依のこんな顔…初めて見る。


芽依は、わたしに対してなにか怒っている。

それは、すぐにわかった。


「芽依っ…。あの…話が……」

「…話?もしかして、律希くんと付き合うことになったっていう自慢話?」

「えっ…」


どうして芽依が…そのことを。


…いや。

実際には付き合っていないのだから、そこは訂正しないと…!


「…違うの!そうじゃなくて――」

「なにが違うの?あたしがなにも知らないとでも思ってるの?」
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