ストーカー幼馴染は彼氏にはなりません!(多分)


それから1週間

毎日会ってるはずの晴人と会うのが恥ずかしくなった私はひたすら避けまくった。

が、晴人には無駄な抵抗でどこにいても見つかってしまう。

私は彼の目を見る度にあの時の光景が頭に浮かび、目を合わせることが出来ずにいた。

今日は休日。バスケの試合もなく、家でのんびり…とはいかず思い出して、恥ずかしくなって、他のことを考えようとして、また思い出しての無限ループ。

悶々と過ごしていた頃、晴人からメッセージが来た

『ペアリング俺の家に忘れてるよ』

…あの日、シャワーを浴びる時に置いたままだったらしい。

私の頭はペアリングどころの騒ぎではなく
寝ても醒めてもあの時の光景を思い出していてすっかり忘れていた。

『これから取りに行くね』

私はそう返事したあと、深呼吸してから家を出た。

晴人の家に到着して、いつも通りチャイムを2度押してすぐに玄関の扉を開け、晴人の部屋に入った

私は目を疑った。




目の前には裸の晴人と知らない女がいたのだ。




正直、事後か前かはわからなかったけれど

そうなった経緯や、晴人の気持ちがショックだった。

私は幼馴染であること、誇りに思っていた

大事な友人で大好きな彼氏だった。

けれど晴人にとっては遊びの一環でしかなかったのだと、
そう言われた気がした。

忘れ物を取りに行くことも伝えていた。

既読もついていた。

なのに……。

もういらないと言われた気がした。

すごく悲しくて、どうしたらいいのか分からずそのまま現場を後にして陽菜の元へ駆け込んだ。

陽菜からの提案でバンド活動は一時休止

少し落ち着いてから4人で話し合い、

廉と陽菜だけの活動になった。

私は今まで通り歌詞を提供、それを廉が晴人に送り、曲を作る。という形になったのだ。

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