ストーカー幼馴染は彼氏にはなりません!(多分)
時が経ち、幼稚園を卒園。
小学校に入学した。
私達3人は同じクラスになり大喜びした。
入学式の時、私の隣の席に座っていたのが廉だった。
廉は気さくな性格もあり、私たちとすぐに打ち解けた。
さすがに6年間ずっと4人が一緒のクラスな訳もなく、ちょくちょくクラスが離れたりしていたが、休み時間には必ず4人で集まって遊んでいた。
……あれ、晴人と私はずっと同じクラスだった気もする。
さらに時が経ち中学校に入学。
部活動は強制ではなかったが、私は女子バスケ部、晴人と廉は男子バスケ部、陽菜は調理部に入部した。
ちなみに陽菜が調理部に入部したのは立派なお嫁さんになるためらしい。
可愛い(笑)
部活動の活動日と活動時間は大体一緒で帰りは4人一緒。
朝は相変わらず私と晴人で登校していた。
中学3年生になり進路を決める時期。
いつも通り一緒に登校している晴人と進路の話になった。
『香奈ちゃんはこのまま進学するよね?』
『え?私は△△女子高校に行くよ?』
『……え!?な、なんで!?』
『あそこバスケ強いから〜』
そう返すと晴人はひどく驚いた顔をしていた気がする。
いや、焦った顔の方が近いかな?
『でも、バスケの強い高校は他にもあるから!』
と、違う高校のパンフレットを渡されたこともあったけれど
『陽菜もそこ行くらしいし、家からも遠くないから△△女子高校いくよ。』
と返していた。
『いや、でも女子高は…』
なんて文句を言っていた気もするけれど、放置。
しばらくすると諦めたみたいでパンフレットを持ってくるのを辞めた。
『香奈ちゃん!俺、□□高校行くことにしたよ!』
と報告してきたのはその3日後だったと思う。
『めちゃくちゃ偏差値高いじゃん。…まぁ晴人なら大丈夫か。』
晴人は小学校から9年間ずっと学力学年トップを維持してきた。
『頑張るよ!…学校近くなるし、また遊べるよね!』
たしかに、△△女子と□□高校は最寄り駅が同じだ。
『まずは合格しなきゃだけどね〜』
なんて心配を他所に4人とも無事合格。
ちなみに廉は隣の県の高校に行くらしい。
隣の県と言っても電車で30分程のそんなに遠くない距離なのだが。
中学卒業と同時に廉と陽菜が付き合ったこともあり、高校入学当初は4人で過ごすことも無く、私達は学校に慣れるために必死だった
…□□高校の遊び好きのイケメンがいるなんて噂も耳に入らないくらい。
学校にも慣れてきた高校2年生の時、久しぶりに4人で集まろうと廉の声掛けもあり晴人と廉と再会。
晴人の成長ぶりに私はすごく驚いた。
身長も私と同じぐらいだったのに一気に抜かされて体つきも男性らしくなっていた。
『香奈ちゃん、久しぶり』
なんだか少し落ち着いた?昔の小型犬みたいな可愛らしさが無くなったというか。
優しく微笑む晴人に一瞬目が奪われた。
そんな私を他所に、陽菜と廉は盛り上がっていて
『これからも頻繁に会いたい』
『なら4人でなにかやればいいんじゃないか』
という話になり、廉が主体になってバンドを組むことになった
元々廉の家は音楽一家だったこともあり、練習は廉の家でみんなで集まっていた。
陽菜がボーカル、廉はサブボーカル兼ギター
晴人はベース、私はドラム。
最初は好きな歌手の歌を歌ったりしていたが
そのうち自分たちで作るようになった。
そしてその動画を投稿したところ少しづつ視聴者さんが増えていった。もちろん、顔出しはせずに。