意味がわかると怖い話
美味しいお肉
ー美味しいお肉ー
レベル5
♢
今日の仕事帰りにはもうクタクタだった。
頑張ったな。
家に帰ったら美味しいものが食べたい。
「ふー、ただいま。」
「あら!おかえりなさーい。」
「紀良、日向は?」
ふと、部屋がシーンとなっているのに違和感を感じたので聞いてみる。
「幼稚園の合宿よ。いつもお世話で大変だから無理だけど、今日は余裕があったから張り切って鍋を作ったわ。」
「お、おう…じゃあ、木湖は?」
いつもそこのソファに座ってスマホをいじっているのに、今日はいない。
「え?………うーん…。
反抗期なのかしらねぇ、本当に大変だった
わよ。今…友達の家に泊めてもらっているらしいの。
それより、疲れたでしょう。食べましょ?」
なんか今日の紀良はいつもより優しい。
疲れてたんだろうな。
「それより美味しい…。
この肉どこに売ってたんだ?
もっと食べたい…。」
「え、
ご、ごめん!これ非売品なの。
今持ってこようと思えば持ってくれるんだけど…なくなる前にもっと楽しみたいでしょ?」
「大丈夫だって!
肉が腐って美味しくなくなるより今食べちゃった方がいいだろ。」
「あ…あら、そーう?」
グギギギ
ーーーー解説ーーーー
な、なんとなくわかりますか…ね。
『肉』というのは人間のってことです。
最後のは奥さんが…、ですね…