あなたと生きたい
今井から案内された場所は入り口が厳重なセキュリティチェックを受けて中に入る。客の個人情報を管理してるだけあって、セキュリティはさすがに厳しい。 『ここでは、1日に何通くらいのメールを取り扱っているんですか?』 『とてつもない量ですね、携帯やパソコンのメールを合わせると、数億通にもなります。警部さん、被害者のアドレスは?』 『これです』 それを見た今井はドキリとした。見覚えがあるからだ 『まさか、これりかのアドレス…』 『えっ?高橋りかさんをご存知なんですか?』 『あっ、はい。被害者はりかなんですか?!』 『そうです』 『まさか…』 信じられない様子の今井は自分の携帯メモリーに登録してある、りかのアドレスを確認しようとして、 『えっ?』 と声を上げた。 『ない!』 メモリーがすべて消えてる『どうしました?』 本多警部は不審そうに今井を見た。 『いえ…なぜかアドレスが消えてしまって…でも、被害者がりかだなんて信じられない…』 そう、驚く今井に、警部は質問した。 『ところで、りかさんとは、どんなご関係ですか?』『……昔の彼女です』