弁護士は逃げる婚約者を離したくない
「あ、蜜柑ちゃん」
宇大が言った。
この人、“蜜柑”って言う名前なんだ…。
美味しそうな名前だなと、今は言っている場合ではない。
「仕事の偵察でこの辺まできてたんだけど、何かよく知ってる顔の人がいるなって思って声をかけてみたら、やっぱり宇大くんだった!」
蜜柑さんは予想が当たったと言わんばかりに嬉しそうに笑った。
「休みの日も仕事やったんや?
はばかりさんどした」
宇大は蜜柑さんに向かって言った。
は、“はばかり”って何だ…?
ツッコミを入れるべきところはそこではない。
問題は、宇大がつきあっている女がここにいることと私が彼と一緒にいると言うこの2つである。
「あれ?」
蜜柑さんが私の存在に気づいた。
宇大が言った。
この人、“蜜柑”って言う名前なんだ…。
美味しそうな名前だなと、今は言っている場合ではない。
「仕事の偵察でこの辺まできてたんだけど、何かよく知ってる顔の人がいるなって思って声をかけてみたら、やっぱり宇大くんだった!」
蜜柑さんは予想が当たったと言わんばかりに嬉しそうに笑った。
「休みの日も仕事やったんや?
はばかりさんどした」
宇大は蜜柑さんに向かって言った。
は、“はばかり”って何だ…?
ツッコミを入れるべきところはそこではない。
問題は、宇大がつきあっている女がここにいることと私が彼と一緒にいると言うこの2つである。
「あれ?」
蜜柑さんが私の存在に気づいた。