弁護士は逃げる婚約者を離したくない
「わかった」

「何が?」

思わずツッコミが口から出てしまった。

「それで恵麻ちゃんが僕のこと好きになってもらえるんやったら、僕は君のいろいろなことにつきあうで」

宇大はフンと鼻息を荒くした。

「まずは早速、ショッピングと行くのん」

「えっ、今からですか!?」

もうほとんどの店は閉店準備を始めていると思いますよ!?

そう思いながら言い返したら、
「今週末は予定あらへんのやんな?」
と、宇大は聞いてきた。

「ない前提なんかい!」

「予定があったら恵麻ちゃんにあわす」

そう言うことを言いたい訳じゃない。

「特に入ってないですけど」

私が言い返したら、
「よし、ほな決まりやな」
と、宇大は返事をしたのだった。
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